興福寺と言えば、猿沢の池から見あげる五重塔が象徴的で

奈良公園の玄関口のような位置づけになっているので

南円堂と言われても、ピンと来ない方も多いと思います。

興福寺には南円堂だけでなく、北円堂もあります。

南円堂と北円堂はともに、八角形の美しい姿の八角円堂で、位置関係が南北に並んでいます。

南円堂は西国三十三箇所の第九番札所で重要文化財、藤の時期も人気です。

北円堂は国宝で、最近は

北円堂の秘密というWEB小説でも話題です。

南円堂は年に1日、10月17日だけ特別開扉されます。

南円堂の見所と特別公開や所要時間は

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興福寺の南円堂って

興福寺の南円堂は藤原冬嗣が813年、父・内麻呂の冥福を願って建立されました。
南側、近鉄奈良駅寄りに建つ朱色の八角円堂で、1789年に再建されています。

ご本尊の「不空羂索観音菩薩坐像」(国宝)。
その周りを「四天王像」(国宝)」が囲み、素晴らしい空間になっています。
四天王像は

  • 増長(ぞうちょう)天像206.6cm
  • 広目(こうもく)天像197.5cm
  • 持国(じこく)天像200.0cm
  • 多聞(たもん)天像197.2cm

南円堂の拝観料と所要時間

興福寺は境内へ入るのは無料で、南円堂も普段は非公開なので、外からお参りさせていただきます。

西国三十三箇所の札所なので、札所めぐりの年配の方でいつも賑わっています。

南円堂の所要時間は5分もかかりません。ちなみに、特別公開の時も八角形のお堂の中をぐるっと一周するだけなので、5分~20分ほどです。

興福寺の境内には、24時間いつでも入れるので、朝の散歩にも最適です。

南円堂の特別公開2018

南円堂は年に一度10月17日の「大般若経転読会」に御開扉が行われるのみで、通常は拝観できません。
AM9:00~PM5:00(拝観受付は~PM4:45)

拝観料は特別開扉の時だけ必要で
大人:300円
中高生:200円
小学生:100円

南円堂は年に一日ですが、
北円堂は、例年、春と秋に公開されており
2018年は10月20日(土)~11月12日(月)の予定です。

2013年には
南円堂の1300ということで、南円堂と北円堂が同時期に特別開扉されましたが、通常は
同時公開にはなりません。

2018年は興福寺中金堂が300年ぶりに再建されます。
中金堂の落慶法要は10月7~11日に営まれ、10月20日から一般拝観が始まります。

南円堂 不空羂索観音

南円堂の御本尊・不空羂索観音像(国宝)は鎌倉復興時代の代表的仏師で運慶の父、康慶一門作による堂々たる菩薩様です。
また、ご尊像の背後には、天井までの高さの「不空羂索観音画像」も。

南円堂 大般若転読会

南円堂の特別公開に日には1時から
御本尊・不空羂索観音様の御宝前で、開催されます。

「大般若経」は、全六百巻は、大唐の玄奘三蔵が晩年に最後の力を尽くし、訳し終えた経典です。
法要では五十巻ずつ十二箱に納められ12人の僧侶が一箱を一人の僧侶が受け持ちます。

この経典を供養すれば、至上の幸せがもたらされるとされ、古来より「大般若経転読法要」が、除災招福・国家安泰を願い盛んに修められてきました。日本では、大宝3年(703)3月、大官大寺、薬師寺、飛鳥寺、弘福寺の四大寺で初めて大般若の法要が厳修され、延喜年間(901~23)の頃から東大寺、興福寺、大安寺、薬師寺の大般若会は勅会として、毎年恒例の国家の法要となりました。

南円堂 藤の見頃は

奈良の藤といえば春日大社の「砂ずりの藤」が有名ですが

興福寺南円堂の前の藤棚も、4月下旬に満開となり、

室町時代に「南円堂藤」として南都八景のひとつに挙げられており、長く親しまれています。

ゴールデンウィーク期間中は、興福寺北円堂が特別開扉されていますので、ご一緒にいかがでしょうか。

南円堂の御朱印

南円堂は西国三十三箇所の第九番札所なので、西国霊場の御朱印がいただけます
南円堂の横、藤棚のある授与所で御朱印がいただけます。
普段は公開されていない北円堂の御朱印もこちらでいただけるようです。

南円堂へのアクセス

興福寺 南円堂には、「近鉄奈良駅」から徒歩でのアクセスが便利です。

近鉄奈良駅からは、南東方向に、東向商店街内の途中から東に伸びる坂道を登り興福寺境内に入るルートを利用することで、徒歩6分程度でアクセスできます。

JR奈良駅からは三条通を東に徒歩15分程度、猿沢池のほとりにある石段を登るだけです。
JR奈良駅から近鉄奈良駅・県庁前バス停までバスでアクセスもできます。

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