春日若宮おん祭りの、中心となる神事は毎年12月15日から18日に行われます。

平安末期の保延2年(1136年)に、関白藤原忠通が五穀豊穣を祈って始めた祭りといわれています。

880余年にわたり途切れることなく、五穀豊穣と万民安楽を祈り、執り行われてきました。

国の重要無形民俗文化財にしてされており、

日仏友好160周年を記念してパリを中心に開かれている日本博「ジャポニスム2018」で、海外で初めて披露されました。

約100人で構成される「お渡り式」の行列、「お旅所祭」で「神楽」「田楽」「能楽」「舞楽」などの神事芸能が披露されました。

春日若宮おん祭りは春日大社の摂社である若宮神社で催されます。

摂社とは、本社の神を祀った社のことです。

中心となる神事は毎年12月15日から18日に行われますが、その中で見どころは

12月17日に行われる「お渡り式」は、平安から江戸時代に至る風俗を満載した伝統行列です。毎年、意匠を凝らした華やかで風流な大行列が、奈良県庁を出発し、近鉄奈良駅、三条通りを経由して春日大社の一の鳥居をくぐり、お旅所に向かいます。

有料の観覧席もあります。

春日若宮おん祭りの楽しみ方についてご紹介します。

春日若宮おん祭りの日程やお渡り式や流鏑馬のスケジュール 観覧チケットはどう?

春日若宮おん祭りはいろんな神事が行われますが、

私たち一般の観光客に人気の儀式は「お渡り式」という「行列」が練り歩く儀式。

奈良県庁を出発し、近鉄奈良駅、三条通りを経由して春日大社の一の鳥居をくぐり、お旅所に向かいます。

神職から巫女さん、稚児たちから馬に乗った騎士、江戸時代の「大名行列」など、バラエティ豊かな行列です。

総勢千人以上からなる平安から江戸時代に至る古式ゆかしい時代行列が、奈良の町約2.5Kmのコースを練り進みます。

観覧チケットもそのお渡り式を桟敷席で見るものです。

春日若宮おん祭りの日程


12月15日(金)
13:00~ 大宿所詣(おおしゅくしょもうで)
14:30~16:30~
18:00~御湯立(みゆたて)
17:00~ 大宿所祭(おおしゅくしょさい)

12月16日(土)
14:30~ 大和士宵宮詣(やまとざむらいよいみやもうで)
15:00~ 田楽座宵宮詣(でんがくざよいみやもうで)
16:00~ 宵宮祭(よいみやさい)

12月17日(日)
00:00~ 遷幸の儀(せんこうのぎ)
01:00~ 暁祭(あかつきさい)
10:00~ 本殿祭(ほんでんさい)
12:00~ お渡り式
12:50~ 南大門交名の儀(なんだいもん きょうみょうのぎ)
13:00~ 松の下式、競馬
14:30~ お旅所祭、稚児流鏑馬(ちごやぶさめ)
15:30~22:30 神楽(かぐら)・東遊(あずまあそび)・田楽(でんがく)・細男(せいのお)・猿楽(さるがく)・舞楽(ぶがく)・和舞(やまとまい)
23:00~ 還幸の儀(かんこうのぎ)
12月18日(月)
10:00~ 奉納相撲(ほうのうずもう)
14:00~ 後宴能(ごえんののう)

17日は午前0時より、若宮様が参道脇のお旅所にお還りになる
神事は深夜まで続き、還幸の儀をもって終了します。

春日若宮おん祭りの観覧チケット桟敷席は3種類あります

3種類の桟敷席は

  • 行列の出発の様子からみれる登大路園地桟敷席
  • 芸能を披露する「松の下式」を観れる松の下式桟敷席 松の下式で田楽・猿楽を観るなら
  • 神楽・田楽・猿楽などが奉納される「お旅所祭」を観覧できるお旅所前桟敷席

それぞれ、行列の通過時間とチケット費用は

登大路園地桟敷席(700席)県庁前登大路園地:11:50~13:00、代金2,000円 簡易カイロ付

松の下式桟敷席(北120・南50席)春日大社  一ノ鳥居横(北側・南側):13:00~14:30、代金北3,500・南4,000円 おん祭解説書・簡易カイロ付

お旅所前桟敷席(160席)春日大社 お旅所前:行列通過13:00~、お旅所祭14:30~22:30、代金5,500円 おん祭解説書・簡易カイロ付、専用貸出機器による音声ガイドあり

お旅所では、午後2時半から、国の平安を祈念する祭典が厳粛に行われ、続いて夜遅くまで数多くの神事芸能が奉納されます。

お旅所の場所は奈良国立博物館の南側に設置された舞台です。18日には13時から恒例の奉納相撲も開催されます。

奈良市観光センターのチラシもご紹介します

春日若宮おん祭りの観覧チケットはどう?

お渡り式は、12月17日12:00~奈良県庁前をスタート。

奈良県庁⇒近鉄奈良駅前⇒JR奈良駅前⇒三条通り⇒お旅所へと向かいます。
コース上の沿道からなら、どの位置からでも観覧することができます。

近鉄奈良駅前や、奈良市観光センターNARANICLE前あたりが観覧しやすいです

奉納神楽などの芸能をしっかり観覧したいなら、桟敷席のチケットはいいかもしれません。

が、ちょっと高いですよね。

雰囲気を楽しむだけならチケット無しでもお渡り式はみれます。

予約しておいて、当日受付で代金の支払いとチケットの受け渡しをします。

登大路園地桟敷席:予約受付開場10:00~ 当日受付開場10:30~
松の下式桟敷席:予約受付開場12:00~ 当日受付開場12:30~
お旅所前桟敷席:予約受付開場10:30~ 当日受付開場12:30~※連絡無く時間に間に合和ない場合はキャンセル
わなかった場合はキャンセル

当日受付開場前に遅れる場合は連絡しておきましょう。

春日若宮おん祭りの流鏑馬は

お渡り式が行われた後、午後は参道で競馬や稚児流鏑馬、お旅所では神楽や東遊、田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞などの神事が奉納されます。

三騎の稚児が、一の鳥居内の馬場本を祝投扇(いわいのなげおうぎ)の所作をおえて走り出し、一の的より三の的まで順次射ながら進んでいきます。

赤の水干に笠(つづらがさ)をかぶり、背に箙(えびら)を負い重藤(しげとう)の弓を手にした少年は揚児(あげのちご)・射手児(いてのちご)である。大和国内の士らは華やかな流鏑馬を神前で繰り広げた。このいわば稚児の流鏑馬ともいえるものは、かがり火をたいて夜中に催され、この時神前ではこれの前に行われた競馬の勝負の舞として舞楽が奉納されたという。

春日若宮おん祭りへのアクセス

お渡り式当日は交通規制が敷かれる予定です。

バスやタクシーなどの公共機関を除き、一般車両は通行禁止になりますので車ではなく公共の交通機関がおすすめです。

どうしても、車がいいという場合も、春日大社の駐車場も100台(1日1,000円)ありますが、周辺の有料駐車場を利用するほうが賢明です。

春日若宮おん祭りの場所:春日大社の若宮神社、お旅所、県庁~近鉄奈良駅~三条通りを経由して春日大社の一の鳥居をくぐり~お旅所(奈良国立博物館の南側)

春日大社の若宮神社:奈良県奈良市春日野町160

JR「奈良駅」もしくは近鉄「近鉄奈良駅」から「春日大社本殿行」のバス「春日大社本殿」5分、または市内循環外回りのバス「春日大社表参道」~徒歩10分

お旅所は春日大社表参道下車、徒歩3分