猿沢池は興福寺の南に位置し

興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景は、まさに、「THE古都」の風景です。

夜になると、柳の木と五重塔がライトアップされ、昼とは異なる表情を見せ、これもまた風情があります。

中秋の名月の日には、雅楽が演奏されるなか、2隻の管絃船が猿沢池をめぐり、最後には花扇を池中に投じる華やかな行事、「采女祭」が行われます。

花扇は秋の七草で飾られた2mあまりもあるものです。

2018年の中秋の名月の日は9月24日(月 振替休日)、2019年は9月13日(金)です。

猿沢池は近鉄奈良駅から歩いて5分くらいにあり、奈良公園を散策するのに多くの方が目にするのですが、その不思議についてはあまり知られていません。

采女神社や猿沢の池の亀の秘密についてもお伝えします。

猿沢池の采女祭や七不思議って

猿沢池は猿沢池越しの興福寺も池に移る興福寺も素敵なので、撮影のスポットとして人気です。

猿沢池は749年に興福寺の放生池として造営された、奈良時代に造られた人口の池だそうです。

猿沢池の采女祭りの舞台なんです。

猿沢池の采女祭り

采女祭りは「采女伝説」に由来するというお祭りです。


「采女」というのは、天皇にお仕えする女官のことで、

采女祭りは奈良の帝の寵愛が衰えたことに嘆いた采女が猿沢池に入水し、その霊を祀るためのお祭りなんだそうです。

池のほとりの柳に自らの衣(衣服)を掛け「猿沢池」に自ら入水したということで、池のほとりにシダレヤナギがたくさんあるんですね。

この采女は福島の出身で、福島では伝説に更に続きがあり、実は生きていて福島に戻ったという説もあるようです。

ということで、采女祭では、福島の郡山市から「ミスうねめ」が参加されます。

采女祭りの日程

采女祭りの日程は、中秋の名月に行われますので、年によって日程が大きく変わります。

平日・土日祝日の区別も関係ありません。年によって日程日程が1か月近く違うので、うっかり過ぎてしまった。ということのないようにして下さいね。
2018年は9月24日(月)
2019年は9月13日(金)
2020年は10月1日(木)となっています。

采女祭りの内容

前日に采女神社で「宵宮祭」が行われ

当日は17時頃から花扇奉納行列が始まります。
「三条通り」をJR奈良駅付近から采女神社まで練り歩きます。

18時からは春日大社の神官により神事が実施され、神事の後には運んできた「花扇」が奉納されます。

19時からは管絃船の儀が始まります。

雅楽が演奏される中で、猿沢池の上を花扇、「花扇使」や「ミスうねめ・ミス奈良」を乗せた2隻の「管絃船(龍頭・鷁首)」が巡り、最終的には「花扇」本体が池に浮かべられ、お祭りはクライマックスとなります。

美しく光り輝く燈籠と池に浮かぶ船が幻想的です

花扇奉納神事終了後(18時45分頃~)から管絃船の儀が始まる前には

中橋怜子さんのうた語り、又吉奈緒子さんの琉球笛にによる

うた語り公演『采女ものがたり』が猿沢池にて開催されます。

管絃船乗船体験のあります

采女祭りの特別企画として『管絃船乗船体験』ができます。

2018年には、9月21日(金)・22日(土)・23(日・祝)の10:00~16:00には

ふだんは乗ることが出来ない管絃船に、特別に乗船できます。

大人1,000円 子供500円(5歳~小学生)

※23日は、15:00まで。
※12時~13時は運休。
※雨天中止。

猿沢池の采女神社の不思議って

三条通りを猿沢の池に歩いていくと、「猿沢池」のほとりに小さな采女神社があります。

采女神社は春日大社の末社のひとつですが、この神社の不思議は

鳥居は東向きに、社殿は鳥居に背を向けて西向き(猿沢池のほう)に建てられているのです。

この奇妙な配置は、
采女が自らの死んだ池を見るのが忍びないとして自ら神社の向きを変えたという奇怪な伝説も残されています。

通常は閉鎖されており縁起物を購入することもできない「采女神社」はお祭りの日には参拝可能となります。

さらに、采女神社では、

采女祭りの時だけ「糸占い」というものを特別に販売しています。
この占いは「仲秋の名月の月明かり」の下で「赤い糸」を針に通すことができれば願いがかなうという占いになっており、若い女性などに人気を集めています。

猿沢池の七不思議って

猿沢池の七不思議は、

というものです。

意味は、

①澄まず→猿沢の水は決して澄むことはない。

②濁(にご)らず→猿沢の水は決して濁ることもない。

③出ず→水が流入する川はないのに常に水量が一定。

④入らず→水が流出する川はないのに常に水量が一定。

⑤蛙(かわず)はわかず→亀はたくさんいるがなぜか蛙はいない。

⑥藻(も)も生えず→なぜか藻は生えない。

⑦魚が七分に水三分→毎年多くの魚が放たれるが魚は増えず、放っている魚の量を考えると池の水よりも魚の方が多い。

ということです。

実際は、定期的に水を抜いて、外来種の駆除・シダレヤナギの保護・護岸点検などを行うため、たびたび水は抜れます。

近々では、2017年7月末に行われました。2014年以来の水を抜いた猿沢の池も貴重です。

在来種のクサガメが10匹、スッポン1匹のほか、外来種のアカミミガメが4匹確認されたそうです。

こちらの旅館なら興福寺の五重塔見ながら木の浴槽でリラックスできます^^

猿沢池の亀やスッポンって

猿沢池には亀がたくさんいます。

亀だけと思っていたら、すっぽんもいるんです!!

私は気づきませんでしたが、一緒に行った友達はあれはスッポンと教えてくれましたが、びっくりです。

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