奈良の長谷寺は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派総本山のお寺です。
本尊は12m以上もある大きな十一面観音さま
西国33所の第八番札所であり、日本でも有数の観音霊場です。
道明上人が天武天皇のために千仏多宝仏塔を安置されたのが始まりと、言われています。
平安時代の王族・貴族からも手厚い信仰を受けており
『源氏物語』『枕草子』にも登場する長谷観音
清少納言も、『蜻蛉日記』の道綱の母、『更級日記】の菅原孝標の女も長谷詣をして書物にのこしています。
おとぎ話の「わらしべ長者」の舞台でもあるんです。
4月下旬〜5月上旬は150種類以上、7,000株と言われる牡丹を始め
紫陽花はもちろんですが春先の満開の桜に囲まれる本堂・秋の紅葉に囲まれる本堂・冬の雪に囲まれた本堂と四季を通じて楽しめます。
上・中・下に分かれている雰囲気のある登廊や、本堂の舞台からの雄大な景色を楽しめます。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
奈良の長谷寺の所要時間と拝観ポイント
奈良の長谷寺は隠国(こもりく)の初瀬と呼ばれている渓谷にあり、雄大な景色を楽しめます。
十一面観音さまは例年、春と秋に特別拝観があり大観音尊像の足元まで入ることができ、
観音さまとの御縁を結ぶことができます。
また、朝勤行 祈りの回廊には一般の参拝客も参加できるのでオススメです。
奈良の長谷寺の所要時間
お寺の境内は、広くて見ごたえ十分ですので2時間は見ておきたいですね。
特別拝観や名物の草餅などを食べながら参道のお店を楽しみたい場合は3時間は最低でも予定しておきましょう。
⇨長谷寺の参道のランチ&草餅についてはこちらにまとめています。
奈良の長谷寺の拝観の仕方
長谷寺駐車場に車を停め、長谷寺の入口である仁王門へと向かいます。
電車のアクセスの場合も、階段を上がり仁王門に進みます
仁王門の前に参拝入山受付がありますのでこちらで入山料金を支払い入山します。
特別拝観がある場合は、特別拝観の料金も支払います。
もし、まだ特別拝観されたことがなく、少しでも関心があれば、オススメします。
仁王門を入ると、
重要文化財の登廊 (のぼりろう)を上がり、本堂に進みます。
長谷寺の参拝ルート
長谷寺のパンフレットで紹介されているルート
長谷寺の参拝30分コース 開山堂経由
仁王門
↓
登廊
↓
長谷寺宗宝蔵
↓
本堂
↓
大黒堂
↓
開山堂
↓
本坊
↓
仁王門
長谷寺の参拝40分コース 奥の院経由
本堂まではたくさんの人がいるときでも、奥の院あたりはほとんど人がいないので厳粛な空気を味わえます。
仁王門
↓
登廊
↓
本堂
↓
大黒堂
↓
御影堂
↓
本長谷寺
↓
納骨堂
↓
陀羅尼堂
↓
本坊
↓
仁王門
長谷寺の写真スポット
長谷寺で外せない写真スポットといえば
賓頭盧尊者像
本堂東側から礼堂の中を望むと、内舞台の向こうに賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)の像が浮かび上がります。
猩々野村
本坊の猩々野村(しょうじょうのむら)が床に写る景観。
猩々野村とはオオモミジ系の大葉の紫葉品種の名前で、晩秋に赤く色付く紅葉は実に見事です。牡丹の季節に訪れたので、その葉っぱは濃い赤紫色をしていました。
長谷寺の牡丹と登廊
長谷寺ではボタン祭りや紅葉の時期には抹茶席も用意されています。
抹茶席へは、一旦登廊から外れて東へ向かいますが、その両脇の牡丹と斜め下に登廊の構図も素敵です。
ボタンの花もいろんな色がありますが、西参道を経由し 本坊への参道沿いを散策すると 黄色のボタンもあるようです。
宗宝蔵前には緑色や白色や黒のボタンが咲いているようです。
登廊
あまり観光客のいない登廊の写真を撮影したい方は 09:00迄には長谷寺にいっておきたいですね。
オススメは朝のお勤めに参加することです。
お勤めは通常の参拝の時間の2時間前に始まり、30〜1時間で終わります。
勤行が終わって、通常の参拝の時間になるまでは参拝客の少ない長谷寺をゆっくり味わえるだけでなくので、人のいない登廊の写真も撮影できます。
⇨長谷寺の朝のお勤めの祈りの回廊についてはこちら
長谷寺の参拝ポイント
仁王門
長谷寺の総門で、三間一戸入母屋造本瓦葺の楼門である。両脇には仁王像、楼上に釈迦三尊十六羅漢像を安置する。現在の建物は明治二十七年(1894)の再建。
「長谷寺」額字は、後陽成天皇の御宸筆。
登廊
登廊は平安時代の長歴三年(1039)に春日大社の社司中臣信清が子の病気平癒の御礼に造ったもので、399段の登廊は上中下の三廊、合計108間に分かれてる。
登廊の両側にはボタンの時期はボタンが、紫陽花の時は紫陽花が綺麗です。
宗宝蔵
宗宝蔵は長谷寺六坊の一つ、清浄院跡地に建ち、
春と秋に開扉して長谷寺に伝わる国宝・重要文化財等の宝物公開を行っている。
カタログの配置図にあるように
登廊を少し上がると右側に宗宝蔵があります
黒のボタンなども見ごろの時には見ることができます。
本堂
小初瀬山中腹の断崖絶壁に懸造り(舞台造)された南面の大殿堂。舞台造、懸造とも称される長谷寺の本堂は国宝に指定されています。十一面観音を安置する内陣と外陣(礼堂)、内陣と外陣をつなぐ相の間、そして絶景の広がる舞台で構成される
朝のお勤めはこちらで行われます。
本堂前でお参りする際には、通常は、十一面観世音菩薩の上半身しか見ることができなので、大きさは実感できないのですが、特別拝観の時は本堂の中に入って足元から仰ぎ見ることができるので、観音さまの巨大さがありがたく伝わってきます。
本堂には、本尊と背中合わせに壁を隔てて別の長谷寺式観音さまが祀られています。
裏観音さまが背にしている壁面いっぱいには、阿弥陀如来二十五菩薩来迎図が豊かな色彩で精緻に描かれています。
また、本堂の建物裏からも、先ほど拝観した裏観音を拝むことができます。
本尊が秘仏であった時代には本堂の裏からこちらの観音様を拝まれていたようです。
五重塔
昭和29年、戦後日本に初めて建てられた五重塔で、昭和の名塔と呼ばれている。純和様式の整った形の塔で、塔身の丹色と相輪の金色、軽快な檜皮葺屋根の褐色は、背景とよく調和し、光彩を放っている。
本坊
事相、教相の根本道場である大講堂や書院などがある。
寛文七年(1667)徳川将軍の寄進で建立されたが、明治四十四年(1911)炎上。現在の堂宇は大正十三年(1924)に再建された。
総檜造りの大殿堂で、平成二十四年三月三十日奈良県指定有形文化財に登録された。
本長谷寺
天武天皇の勅願により、道明上人がここに精舎を造営したことから、今の本堂(今長谷寺)に対し本長谷寺と呼ばれている。朱鳥元年(686)、道明上人は天武天皇の御病気平癒のため『銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)』を鋳造し、本尊としてお祀りされた。
長谷寺の二本の杉
宗宝蔵北側の道を東へ向かうと、二本の杉があります。
謡曲玉鬘に登場します。
二本の杉からさらに下りて行った所に、藤原定家塚と俊成碑があります。
この辺りは参拝客も少ないので、新緑の季節などにはオススメです。
三部権現社
下の登廊を登りきると繋屋があり、右に中の登廊が続きますが、
繋屋から開山堂へ続くのが嵐の坂です。
嵐の坂の手前を左方向へ登って行くと、三部権現社が佇んでいます。
1666年に長谷寺の鎮守として建立されました
三百余社(さんびゃくよしゃ)
三百余社は江戸時代前期の1650年(慶安3年)に造られた一間社春日造、銅板葺きの建物です。国の重要文化財に指定されている。
大黒堂
本堂の西側に佇む大黒堂。
結縁財宝の大黒天が祀られており、大和七福八宝霊場の一つ。
尊像は弘法大師作だそうです。
弘法大師御影堂
弘法大師の御遠忌を祈念して建てられたものです。弘法大師の両側には、細密な版画「長谷寺版両界曼荼羅」が祀られています。
開山堂
長谷寺の開山である徳道上人が祀られています。
徳道上人は長谷寺開基の道明上人の弟子。
西国三十三所各霊場の御本尊も併せて祀られています。
長谷寺の御朱印
長谷寺の御朱印は本堂の脇にある納経所で頂くことができ、御朱印帳も納経所で購入できます。
長谷寺の拝観時間
8:30~17:00(4月~9月)
9:00~17:00(10月~11月、3月)
9:00~16:30(12月~2月)
※ぼたんまつり期間等変更あり
長谷寺の入山料金
西国三十三所観音霊場第八番札所 真言宗豊山派総本山 大和国長谷寺
住所:奈良県桜井市初瀬731-1
大人:500円
中・高校生:500円 小学生:250円
障害者手帳掲示の場合:250円
(同伴者1名に限り障害者割引適用)
お年寄り等石段を上がることがこんな方は、仁王門前の広場から送迎してくれます。
長谷寺特別拝観
本尊大観音特別拝観は例年、春と秋に行われます。
2018年には6年ぶりに特別に本尊御影大画軸が一般公開されました。
御本尊大観音特別拝観
2019年度は
春季3/1(金)~6/30
秋季10/12(土)~12/1(日)
3月9:30~16:00
4〜6月9:00~16:00
1000円※入山料別途
2019年度は本尊御影大画軸公開はありません