岩船寺は奈良と京都の境、当尾の里にあります。
岩船寺の本堂は、1987年に再建された、まだ新しいものですが、
ご本尊は平安時代作の「阿弥陀如来坐像(重文)」で、その周囲を鎌倉時代の「四天王立像」が守ります。
近くの浄瑠璃寺のように国宝がいろいろあるというのではありませんが、重要文化財なら数多くあります。
岩船寺で特にオススメなのは、回廊部分になっているご本尊の後ろ側に祀ってある仏像たちです。
また、京都でも屈指の紫陽花の名所なのですが、アクセスが悪い分すいているので、おすすめです。
秋は紅葉は、浄瑠璃寺とセットで訪れる方が多いので、混みます。
アクセスは、奈良に近いと言うこともあり、京都から行くより奈良から行った方が早くて楽です。
浄瑠璃寺と岩船寺を結ぶ石仏の道は是非歩いていただきたいです。
下りになるので岩船寺から浄瑠璃寺へ行くことをおすすめします。
あじさいの季節、濡れていると滑りやすいので履きなれた靴で行くことをお勧めします。
岩船寺の見どころ
岩船寺の一番のおすすめの時期はあじさいの見頃の時期です。
室町時代に再建された三重塔とあじさいの構図はなかなか素敵です。
山門手前の石風呂や三重塔の天邪鬼などもお見逃しなく。
岩船寺の境内図
三重塔を見下げる見方もできます。
岩船寺の北西に隣接する、白山神社も重文。
白山神社に隣り合って並んでいる春日神社の本殿は京都府指定の文化財だそうです。
向かって左手が「白山神社本殿」、右手が「春日神社社殿」。岩船寺の裏山にありますのでお見逃しなく。
岩船寺の重要文化財
三重塔
鎌倉時代~室町時代。825年智泉大徳入滅の後、10年を過ぎて承和年間(834~847年)に、仁明天皇が智泉大徳の遺徳を偲んで宝塔を建立したと伝えられる。
十三重石塔
鎌倉時代。1314年に、妙空僧正の造立と伝えられる。
阿弥陀如来坐像
本尊の阿弥陀如来坐像は坐高2.8メートルを超える大作であり、像内に天慶9年(946年)の銘記がある
この大きさで一木造り
普賢菩薩騎象像
平安時代
辰・巳年生まれの人の守護本尊である普賢菩薩騎象像は楽しげな?象の表情が特徴的。
嵯峨天皇縁の寺院で、再興に関わっている。
重文に指定されていない仏像もたくさんあります。
おすすめは、4頭身ほどの十二神将像(室町時代)四天王立像(京都府指定文化財)
隅鬼
三重塔の四隅の垂木を支えるユーモラスな木彫
白山神社本殿
五輪石塔
岩船寺って
岩船寺は奈良時代の729年に、聖武天皇の発願により行基が創建。
全盛期には「四域十六町の広大な境内に三十九の坊舎」があったというほどの大寺院だったようです。平安時代初期の大同元年(806年)に空海(弘法大師)の甥・智泉(ちせん)が入り、伝法灌頂(密教の儀式)の道場として報恩院を建立した。弘仁4年(813年)には嵯峨天皇が皇子誕生を祈念して後の仁明天皇を授かったので、嵯峨天皇の皇后が伽藍を整え、岩船寺と称するようになったそうです。
1221年の大乱「承久の変」によって大半が焼失、その後、荒廃していったのだそうです。
室町時代に三重塔などが再建される。江戸時代には興福寺の末寺であったそう。明治十四年に真言律宗西大寺の末寺となって今日に至る。
岩船寺の基本情報
京都府木津川市加茂町岩船上ノ門43
岩船寺の拝観料
大人500円、中高生400円、小学生200円
団体料金(30名以上) 大人400円、中高生300円、小学生100円
岩船寺の拝観時間
3月~11月 8:30~17:00(受付は16:45まで)
12月~2月 9:00~16:00(受付は15:45まで)
年中無休
岩船寺へのアクセスは奈良から?京都から?
岩船寺は最寄り駅の、JR関西本線「加茂」駅から徒歩で69分かかります。
バスの場合、
JR 関西本線(大和路線)加茂駅から木津川市コミュニティバス(加茂山の家行き)で約22分、「岩船寺」下車すぐです。
加茂駅へのアクセスは
大阪から
JR 大和路線・快速(大阪~加茂)約65分
京都から
JR 奈良線・みやこ路快速、JR 大和路線・快速 (京都~木津~加茂)約60分
奈良から
JR 大和路線・快速(奈良~加茂)約16分
岩船寺へのアクセス 奈良駅からは
奈良交通バス(浄瑠璃寺行き)で約26分、「浄瑠璃寺」下車。 木津川市コミュニティバス(JR 加茂駅行き)に乗り換え約7分、「岩船寺」下車すぐ
奈良交通バス(下狭川・広岡行き)で約25分、「岩船寺口」下車。徒歩約30分
JR奈良駅からのバスは近鉄奈良駅を通っていきます。
岩船寺へのアクセス 車では
京奈和自動車道「木津」ICより約20分
駐車場/300円(民間駐車場 50台)
※岩船寺境内には駐車場がないので、周辺の民営駐車場を利用。
※車のナビ検索に電話番号 「0774-76-3390 」 を入力。
岩船寺と浄瑠璃寺
岩船寺と浄瑠璃寺はセットで回られる方が多いです。
やはり、京都からも奈良からも少し不便なので、一緒に周っておきたいというところです。
岩船寺と浄瑠璃寺の石仏コース
山中を回遊する修行の地として奈良のお寺と交流が深く、石仏が点在しているそうです。
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