平城京の西、鑑真和上ゆかりの唐招提寺。
唐招提寺と薬師寺は同じ最寄り駅「近鉄の西ノ京駅」になります。
苦難の末に唐の国から来朝した鑑真和上は、759(天平宝宇3)年朝廷より天武天皇第7皇子の新田部親王の旧宅地を賜り「唐律招提」という名の寺院(現在の「唐招提寺」)を建て、ここで戒律思想の普及に専念し、763(天平宝宇7)年、波乱に富んだ76年の生涯を閉じました。
詳しい物語はこちらでお楽しみください。
唐招提寺は律宗の総本山です。世界遺産にも登録されています。
国宝建築も国宝彫刻も数多くあります。
意外と、境内は緑も多く、青々とした苔、紅葉の季節には、苔に紅葉のコントラクトも楽しめます。
ゆっくりとした時間が流れて、まさに日本、といった風景は、訪れる人々を癒します。
残念ながら、東山魁夷の襖絵は2021年頃まで見ることはできませんが。。。
唐招提寺の見どころ
国宝建築は
- 奈良時代に建てられた寺院金堂として、唯一現存している「金堂」
- 奈良時代の宮廷建築の唯一の遺構であると言われる「講堂」
- 鎌倉時代(仁治元年=1240年)に建てられた「鼓桜」
- 新田部親王邸の米倉を改造したものといわれ、唐招提寺で最も古い建造物であり、日本最古の校倉の「経蔵」
- 唐招提寺創建にあわせて建立されたといわれ、経蔵より一回り大きいその堂々たる姿は、校倉の典型の「宝蔵」
国宝彫刻(仏像)も6体保有するお寺です。
金堂:木心乾漆薬師如来立像、乾漆盧舎那仏坐像、木心乾漆千手観音立像 、木造梵天立像・木造帝釈天立像、木造四天王立像
御影堂安置:乾漆鑑真和上坐像(御影堂安置)
秘仏・鑑真和上坐像は御影堂に安置され、毎年鑑真入滅の6月6日を挟む3日間だけ特別公開されます。が、御影堂は現在修復工事中(平成33年(2021年)頃まで掛かる予定)ですので、それまで、鑑真和上像は新宝蔵にて公開されるようです。
金堂(国宝)
唐招提寺金堂 読み方はとうしょうだいじこんどうです。
我が国現存最大の天平建築です。
2010(平成22)年に解体修理を終えました。
唐招提寺金堂の国宝の仏像
- 木心乾漆薬師如来立像
- 乾漆盧舎那仏坐像
- 木心乾漆千手観音立像 (国内では最古最大)
- 木造梵天立像・木造帝釈天立像
- 木造四天王立像
講堂(国宝)
平城宮の東朝集殿が760年頃(1250年前)に移築されたもので、平城宮の宮殿建築の唯一の遺構です。
移築時、屋根は切り妻造りから入母屋造りに。
鼓楼(国宝)
鎌倉時代に再建されたものです。一階には鑑真和上が持って来られた仏舎利を納めた金亀舎利塔が安置されています。
5月19日には同寺中興の祖覚盛上人の故事に因んで2階の高欄から団扇まきがおこなわれます。
経蔵(国宝)
新田部親王邸の米倉を改造したものといわれ、唐招提寺で最も古い建造物であり、日本最古の校倉です。
御影堂
昭和39年(1964)移築復元したもの
鑑真和上坐像(国宝)が安置されており、昭和46年から57年にかけて東山魁夷画伯が描かれた、鑑真和上坐像厨子扉絵、ふすま絵、障壁画も収められています。
国宝の鑑真和上坐像は、高さ80.1cm。日本最古の肖像彫刻であり、天平時代を代表する彫刻です。
※御影堂は平成27年から平成大修理事業に着手しました。約5年は拝観できません。
鑑真和上坐像は新宝蔵に遷座され、6月5日~7日は新宝蔵で開扉です。
※東山魁夷画伯が描かれた障壁画は御影堂平成大修理の期間中は拝観できません。
戒壇
「戒壇院」の建物は、近世、江戸時代末期にあたる嘉永元年(1848年)に放火による火災に伴い焼失した後は再建されることなく、「石壇」部分のみが残されています。
唐招提寺の所要時間
通常の見学の場合は所要時間 1~2時間です。
唐招提寺HPの境内図を見ていただいてもわかるように、見どころはいっぱいです。
できれば2時間ほどかけて、ゆっくり天平文化を味わいながら、拝観していただきたいお寺です。
6月半ばからの蓮の季節、秋の紅葉の季節が特におすすめです。
また、なら・観光ボランティアガイドの会などの案内を頼むのもおすすめです。
⇒唐招提寺 120分コースなどもあります。
唐招提寺へのアクセス
奈良市五条町13-46
唐招提寺と薬師寺の最寄り駅は同じ近鉄 西ノ京駅です。
JR 奈良駅 六条山行バス17分 「唐招提寺」下車すぐ
⇒薬師寺についてはこちらも併せてご覧ください
駐車場
車でのアクセスは、第二阪奈有料道路・宝来ランプから約3km、若しくは、西名阪自動車道・郡山ICから約8km。
駐車場 120台
大型バス:2,200円 マイクロバス:2,000円 普通車:500円 二輪車:100円
拝観料
拝観時間 8:30~17:00(受付は16:30)
料金 大人:600円 中高生:400円 小学生:200円