奈良大和四寺巡礼(ならやまとよじじゅんれい)は、奈良県中央部に位置する長谷寺(はせでら)・室生寺(むろうじ)・岡寺(おかでら)・安倍文殊院(あべもんじゅいん)で結成され、2015(平成27)年5月からはじまっています。

四寺とも創建1200年を超し、御本尊は国宝・重文に指定されています。

奈良県中央部は、古来より国中(くんなか)とも呼ばれ、

日本国発祥の地であり、初瀬朝倉(はせあさくら)・磐余(いわれ)・飛鳥(あすか)・藤原京(ふじわらきょう)へと移りゆく幾代もの都が点在した土地です。

飛鳥に位置する岡寺、磐余に位置する安倍文殊院、初瀬朝倉に位置する長谷寺と室生寺。
悠久の歴史が今に息づいています。

さらには年中境内を埋め尽くす花々によって訪問する方々の心を十分に満たされ

奈良大和はご参拝される皆様を「おもてなしの心」でお迎えいたします。

札番や決まったの順などはなく期間限定でもありません。 特徴としては左上に本尊の印が入ります。

奈良大和四寺のみほとけ展が東京国立博物館で2019年6月18日(火) ~ 2019年9月23日(月)開催されます。

奈良大和四寺巡礼の周り方

奈良大和四寺は車だと4寺、周って1時間程の移動時間です。
※GWと紅葉の時期の土日祝は道路が渋滞しますので、時間は測れません。
道路が混んでなければ、1日で4寺周ることはできますが、どのお寺の見ごたえ十分なのとゆったりしていただきたいお寺なので、室生寺と長谷寺で1日、岡寺、安倍文殊院で1日かけていただきたいですね。特に岡寺は石舞台古墳や万葉文化館のある明日香村なので、岡寺以外にも見どころ満載です。

特に運転がむつかしいところはありませんので、大和八木でレンタカーを借りて周るのもおすすめです。

⇒4寺巡るのに、レンタカーは大和八木が便利です

電車の場合は
室生寺が、最寄りの室生口大野からのバスが1時間に1本ほどしかありませんので朝一番に周るほうがいいですね。

春と秋の行楽シーズンには長谷寺と室生寺間の臨時バスも出ます。

長谷寺の朝の勤行に参加して、室生寺に向かうのもおすすめです。

室生寺から近鉄室生口大野から近鉄で桜井駅に行き徒歩で安倍文殊院からバスは乗り換えが必要なので、タクシー(2000円強)がおすすめです。飛鳥資料館前までバスで行き、歩く方法もあります。(30分程度)

奈良大和四寺巡礼の共通拝観券

共通拝観券は1枚 2200円なので、入山料がお得になることはないのですが、

オリジナル散華4枚セットがもらえました。

共通拝観券は各寺院で販売してます。

但し、各寺院の特別拝観希望者は別に特別拝観料が必要になります。

各寺院で巡礼衣に御朱印をされる方に巡礼衣のプレゼントもあります。

(御朱印料:各寺院300円)

奈良大和四寺巡礼〜美しき御仏を訪ねる〜【共通拝観券&朝食付】プランもおすすめです

奈良大和四寺って

奈良時代に流行した木心乾漆造の岡寺・義淵僧正坐像、平安時代初期の重厚な特色を備える室生寺・釈迦如来坐像、鎌倉時代に高度な技術で造られた長谷寺・十一面観音菩薩立像、安倍文殊院本尊の像内に納められていた文書など国宝4件、重要文化財9件を含む名品を展示します。

室生寺

女性の立ち入りを許さなかった時代にも、女性を慈悲深く受け入れてきた寺。「女人高野」と呼ばれ親しまれてきました。
古くから水神信仰・龍神信仰の霊地として崇められてきました。

釈迦如来立像/国宝
金堂/国宝
五重塔/国宝
灌頂堂(本堂)/国宝
如意輪観音坐像/重要文化財

4月、5月はしゃくなげ 、夏は新緑と蛙、 秋は紅葉 、冬は静寂の雪景色といろんな表情を見せてくれます。

宇陀市室生78
近鉄 室生口大野駅からバス→「室生寺」下車

入山料 600円 小学生以下400円

拝観時間

8:30-17:00(4月-11月)
9:00-16:00(12月-3月)

長谷寺

長谷寺は、源氏物語や万葉集にも登場します。西国三十三所第八番札所としても知られ、四季を通じて境内が花に彩られる「花の御寺」として親しまれています。

春は桜と牡丹、夏はアジサイ、秋はもみじ、冬は冬牡丹。

牡丹が有名ですが、私は桜の風景が大好きです。

十一面観世音菩薩(重要文化財)
本堂(大悲閣)(国宝)
仁王門(重要文化財)より本堂へと続く登廊(重要文化財)

4月/桜 5月/牡丹 6月/アジサイ 11月/紅葉 1月/冬牡丹

桜井市初瀬731−1
近鉄長谷寺駅から徒歩15分

入山料 500円 小学生以下 250円

8:30~17:00(4月~9月)
9:00~16:30(10月~3月)
※牡丹まつり期間等時間延長あり

岡寺

663年創建。正式名は龍蓋寺。岡にある寺=岡寺と呼ばれ愛される寺。
本尊の如意輪観音様は日本最大の塑像で奈良時代に造立されました。

日本で最初の厄除け霊場として日本全国からたくさんの厄除け祈願者が訪れます。

春の石楠花の他に、GWには天竺牡丹(ダリア)を池や手水社や鉢などに浮かべ華の華やかな境内になります。

高市郡明日香村岡806

近鉄橿原神宮前からバス「岡寺前」下車

入山料 400円 無料

8:00-17:00(3月-11月)
8:00-16:30(12月-2月)

安部文殊院

安倍文殊院は西暦645年に創建され、我が国では最古に属する寺院です。
華厳宗東大寺派の別格本山として格式も高く、創建以来、一貫して御祈祷の寺としてその法灯が守られています。
国宝のご本尊、文殊菩薩は大仏師快慶によって13世紀に造立。獅子に乗られた文殊さまは、右の手には魔を断ち切る剣を持たれているお姿で、正しく生きるための智慧を授けてくれる仏として厚く信仰されています。
「三人寄れば文殊の智恵」の格言は当山の文殊さまから生まれました。

桜井市阿部645番地

桜井駅下車西南2キロ

A. 本堂 国宝文殊菩薩
(お抹茶・菓子付き) 700円 500円
B. 金閣浮御堂霊宝館
(七まいりおさめ札・お守り付き) 700円 500円
A + B 二ヶ所共通拝観券 1200円 800円

参拝時間 9時~17時

奈良大和四寺のみほとけ展 東京国立博物館

奈良大和四寺の仏像が東京で拝観できます!!

6/18~9/23の期間、東京国立博物館本館に

安倍文殊院・岡寺・長谷寺・室生寺の仏像がお出ましです。

入場料は、一般620円(520円)、大学生410円(310円)

奈良大和四寺のみほとけ展で東京国立博物館の仏像は?

長谷寺から

重文 十一面観音菩薩立像 1躯 鎌倉時代・13世紀
十一面観音菩薩立像 1躯 平安時代・12世紀
阿弥陀如来立像 1躯 平安時代・12世紀
重文 地蔵菩薩立像 1躯 平安時代・10~11世紀
重文 赤精童子(雨宝童子)立像 1躯 運宗作 室町時代・天文7年(1538)
重文 難陀龍王立像 1躯 舜慶作 鎌倉時代・正和5年(1316)

岡寺から

重文 菩薩半跏像 1躯 奈良時代・8世紀
重文 天人文甎 1枚 飛鳥時代・7世紀
重文 釈迦涅槃像 1躯 鎌倉時代・13世紀
国宝 義淵僧正坐像 1躯 奈良時代・8世紀

室生寺から

国宝 釈迦如来坐像 1躯 平安時代・9世紀
重文 十二神将立像(巳神・酉神) 2躯 鎌倉時代・13世紀
国宝 十一面観音菩薩立像 1躯 平安時代・9世紀
重文 地蔵菩薩立像 1躯 平安時代・10世紀

安倍文殊院から

国宝 文殊菩薩像像内納入品 仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等 1巻 鎌倉時代・承久2年(1220)