町家物語館として一般公開されている、旧川本家住宅は洞泉寺遊郭の元妓楼です。
洞泉寺遊郭の旧川本家住宅は木造3階建て建築で、大正期のものですが昭和33年に廃業されて、その後は下宿屋さんとして使われていた期間もあるそうです。
2014年に登録有形文化財に指定され、2018年1月10日から町家物語館として一般公開されています。
洞泉寺遊郭は奈良の三大遊郭の一つで、
日本最古とも言われる奈良市の “木辻遊郭”
大和郡山市の “東岡遊郭” 、そしてこの「川本楼」がある “洞泉寺町遊郭” です。
大和郡山市に二つの遊郭があったのには驚きですが、城下町としてすごく栄えていたのですね。
洞泉寺遊郭の近くには源九郎稲荷神社もあります。
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町家物語館 旧川本家住宅は洞泉寺遊郭の本妓楼
「町家物語館」(まちやものがたりかん)は、大和郡山市内の中心市街地の南東部にある洞泉寺町(とうせんじちょう)に位置する町家建築です。
大正11年に納屋と蔵が、大正13年に本館と座敷棟が建てられました。
この当時では珍しい木造三階建て遊郭建築で、遊郭として一世を風靡しますが、昭和33年に売防法施行により廃業。
その後下宿として客間は貸間として利用されます。
売防法施行とともに色町としては引退しており、その後は自治体によって丁重に管理されているので遊郭建築を見ながら、散策できます。
旧川本家住宅は当時の上流花街の繁栄を偲ばせており、意匠を凝らした欄間や上質な数寄屋造りの小部屋など特殊な建築技法を各所に取り入れた遊郭建築ならではの造形美を創出しています。
2階から見えるハート型の窓3つが特徴的です。
「猪目(いのめ)窓といってお寺や神社によく使われる伝統的なものだけど、ここでは桃尻窓と呼ばれている」のだそう。
旧川本家住宅のお雛様
2月下旬から3月上旬に大和郡山市で開催さる大和な雛まつりでは様々な時代のお雛様が飾り付けられます。
特に、町家物語館 旧川本家住宅の階段一面のひな祭りは圧巻です。
是非、この時期にも行ってほしいです。
⇒大和な雛まつりは郡山の旧川本家(町家物語館)で遊郭建物も見学できます
ただし、建物が目的の場合は、今は町家物語館として無料公開されているので、時期をずらしてゆっくり行かれることをお勧めします。
町家物語館 旧川本家住宅の入館料
町家物語館として公開されており
入館料は無料で
開館時間
9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日が休館)・祝日の翌日・年末年始
町家物語館 旧川本家住宅
登録有形文化財(平成26年10月7日登録)
旧川本家住宅本館(木造3階建、瓦葺、建築面積135平方メートル)
座敷棟(木造2階建、瓦葺、建築面積127平方メートル)
蔵及び納屋(木造2階建、瓦葺、建築面積64平方メートル)
町家物語館 旧川本家住宅へのアクセス
近鉄橿原線 近鉄郡山駅から徒歩約8分
JR大和路線 郡山駅から徒歩約8分
住所・電話番号
〒639-1144 奈良県大和郡山市洞泉寺町10
電話 0743-52-8008
駐車場はありません。
※城下町として栄えた歴史のある大和郡山は、道が入り組んでいて車が入りにくいところが多いです。近鉄・JRとも便利な立地なので公共交通機関の利用を強くおすすめします。
町家物語館 旧川本家住宅の周辺
貸座敷17軒、娼妓は150人居たとの記録。
場所は近鉄郡山駅から東へ約400m、新紺屋町交差点の手前の路地を右折。
源九郎稲荷神社の参道沿いにあります。
町家物語館 旧川本家住宅の近くには日本3大稲荷の1つに数えられる、源九郎稲荷神社があります。
源九郎とは、文楽・歌舞伎の「義経千本桜」に出てくる源九郎狐のこと。
「宝珠に触れば金持ちになり、巻物に触れば賢くなる」との言い伝えがあります。
大和郡山市の東岡遊郭
大和郡山市の2つ遊郭は歩いても10分もかからないような距離です。
東岡遊郭は洞泉寺町遊郭と違い、昭和33年に売防法施行後も裏営業があったそうです。1988年一斉摘発により色町としての幕を閉じたようです。
東岡遊郭周辺は今は廃墟化しているとか・・・
東岡遊郭へは近鉄郡山駅から線路沿いを南へ5分ほどです。
奈良市の “木辻遊郭”には通常の旅館として営業しているところもあるようです。